ご機嫌でいるために
以前、「いい感じで!」の落とし穴 にも書きましたが、デザイン作業とかアイデア出しなどをするときに、一度頭を空にして、ぼぅっとするくせがあります。
ぼぅっとしていたほうが、ひらめきとか思いつきが、無意識の奥の方からどんどん連鎖して出てくるのです。
それっていわゆる、スポーツ選手とかでいう「ゾーンに入る」だったり、禅で言う「さとり」だったり、そういう集中が高まった状態(フロー状態)なのかもしれないなと、最近あるセミナーを聞いて気づきました。
ぼぅっとしてるのに、なぜ集中が高まるのでしょう?
集中しているときは、脳からはアルファ波がでているといわれていいます。
脳からアルファ波を出せれば、集中が高まるのです。
アルファ波は、寝る前とか、脳がリラックスしているときに出るようです。
それが、セミナーで言っていた「ライフスキル脳」なのかもしれないと思い、この記事をまとめます。
逆に、ドーパミンを出して脳を活性化をする方法もありますが、後述しますが、その方法は両刃の剣なのです。
セミナーでは、無理やりなポジティブと表現していました。
右脳と左脳
わたしの場合ですが、もともと論理脳である左脳を使うのが苦手で、ロジカルに論理的に考えることはあまり得意でなく、そういうときはたいてい眠くなります。
売上の計算したり細かく計画したりっていうのが苦手なのです。
そういう状態のときは、イケてるデザインとか、はじけたアイデアとかはでてきません。
なので、感覚脳(感性脳)の右脳を使って、本能とかインスピレーション、リラックスした状態を高めて、脳みそをアルファ波で満たすようにしていました。
ぼぅっとして余計なことを考えている方が、いい感じに脳みそが働いてくれることを体感していたからです。
楽しくしていても脳はリラックスしてアルファ波を出します。
その状態を、いつもいい感じでキープしたいものですが、往々にして、考え方や意識は左右に揺れます。
なぜ、左右に揺れるのでしょう?
人間は社会に生きているので、過去の知識や経験で、今の状況を倫理的に感情的に認識します。
右脳の感性や感覚だけで生きていては、野生の本能丸出しのならず者の獣になってしまうかもしれません。
そして人間は、過去の経験や知識から、いいことよりも悪いことに強く影響されるそうです。
「これはやってもうまくいかない」
「実現するのは難しい」
「どうせ失敗する」
「わからない」
「できない」
「無理」
「面倒くさい」
そうしてこれから起こることを、論理的に分析して、悪い未来を想像してしまうそうです。
論理脳に偏って、感覚脳が出すアルファ波を消してしまうのかもしれません。
そして気持ちが左右にゆらぐのです。
気持ちのゆらぎ
過去にも書いたことがある「きもちのゆらぎ」
脳の左右のゆらぎと合わせて、気持ちもゆらぎます。
気持ちのゆらぎは、今の気持ちが過去や未来に大きく傾いて、いたっりきたりするため、気持ちはゆらぐそうです。
今に意識を持っていると揺らぎにくいようですが、なかなか気持ちの状態をいい感じに保っておくことは難しいものです。
憂鬱になるのも、ご機嫌になるのも、そんな気持ちのゆらぎのせいでしょう。
揺らがないように、一定に保つためにはどうしたらよいのでしょう?
過去にとらわれて論理的に解析をして、結果を悪くとらえます。
未来に不安を感じて気持ちがゆらぎます。
そうならないためには、今を意識すればよいそうです。
今を意識して、過去の悪い認識にとらわれず、未来の不安にゆらがず、楽しいことを考えるようにする。
いわゆるポジティブシンキング。
しかし、無理やりなポジティブシンキングは、悪影響を巻き起こすそうです。
ネガとポジ
人は皆、ネガティブな思考と、ポジティブな思考をもっています。
論理思考が、悪い意識を論理的に解析して、さらに悪い結果を付け足すことで、どんどん思考をネガティブにします。
そこから脱却するために、無理に気持ちを高めて、無理やりポジティブに考えて、みごと立ち直る人もいます。
わたしの場合は、無理に高めた感情は、その反動で大きく沈み込むことが多いのです。
無理に高めた高みの分、その重力で急速沈降してしまうことが往々にしてあります。
ジェットコースターでいうと、富士急のフジヤマのように、徐々に高まったパワーが、ある時その重力で一気に落ちるのです。
落ちた勢いで、そのまま登り坂を駆け上がればいいのですが、大抵下を向いたままなので、そのまま暗闇の地の底を走ります。
なかなか先の光が見えてこないのです。
なので、いつも、花やしきのジェットコースターに乗るようにしています。
無理に、「やるぞー!」と気合いを入れて、空の高みまで登らないで、そこそこの高さをキープします。
ちなみに以前メンタルトレーニングで聞いた話ですが、
「○○したらやる!」というのは一見目標を立てているようにみえますが、
「○○だからできない」と同じで、できない理由を自分以外の外にもとめて、自分から逃げているそうです。
「自分に誠実にいる」ことが大切で、それは原因を自分の中に認識することだそうです。
花やしきのジェットコースターは、ちょっと登ったり、ちょっと落ちたり、時にはゆっくりあたりの景色を眺められるくらいの速さ走ります。
こんなところに花が咲いてる。
きれいだねー。
なんてか話しながら、ぼぅっとしたりできるのです。
無理に高めた無理なポジティブ感情は、その後の深いネガティブ感情を呼ぶことをたくさん経験しました。
そのため、無意識に心の自己治癒機能を働かせているのかもしれません。
過去に書いた、「ネガティブとポジティブ」で言っているように、ネガティブにフタをしないで受け入れて、それを糧に結果ポジティブになればいいようです。
そのために、深くに落ち込まないように、無理に高みまで登らずに、そこそこの高さを常にキープする生き方がいいのかもしれません。
そこそこの高さをキープするために、いつも楽しく結果ポジティブになるように、気持ちをご機嫌にしておくことが大切です。
そのうちに、その高さもだんだんと高くなり、気がつけば無理に駆け上がった以上の高みに立てるのかもしれないな。と感じています。
ご機嫌でいるために
いつもご機嫌でいるためには、落ちても落ち込みすぎないそこそこの高さを、いつも走っている事が大切です。
時々あたりを眺めてぼぅっとしたり、時々ちょっと上を向いてみたり、ちょっと落ちたらその勢いで次の坂を駆け上がったり。
勢いつけて、すごい勢いで、すごいご機嫌になっても、その高さから落ちたら、凄い不機嫌な気持ちが待っています。
いつもご機嫌でいるために、自分の居場所よりちょっと高いあたりを、いつも走っています。
いつもちょっとだけ登っています。
時々は、よそみして花をみたりして休んで、アルファ波を高めますが、いつも無理せず走っているのが、いつもご機嫌の秘訣なのではないかな。
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